今話題のスーパーフード キクイモ(菊芋)
キクイモは北アメリカが原産で、江戸時代末期に日本に導入されました。
芋の仲間ではなく、ゴボウと同じキク科の多年草です。和名は菊に似た花をつけることから名付けられました。花が咲き終わる頃から根に生姜に似た芋ができます。
芋にはでんぷん質がほとんどなく、「イヌリン」という食物繊維が豊富に含まれることから、最近では美容や健康面から注目を集めつつある野菜の1つです。
菊芋は野生化したものが全国で見られる反面、生鮮食材としてはまだまだメジャーではなく、生鮮品として店頭に並ぶ量は非常に少なく、そのほとんどが健康食品や健康飲料向けに乾燥させたものやそれを粉末にしたものを作る目的で全国各地で栽培されています。
キクイモの主成分「イヌリン」とは
イヌリンとは、キクイモやごぼう、にらなどの植物によって作られる多糖類の一種です。多糖類とは、糖質の最小単位である単糖が多数結合したもののことをいいます。
イヌリンは砂糖やでんぷんなどの糖類の仲間ですが、人間はイヌリンを分解する酵素を持っていないため、イヌリンを含む食材を摂取してもほとんど吸収されずに体外へ排出されます。そのため、水溶性の食物繊維に分類され、腸内で発酵分解されるとフラクトオリゴ糖になることで知られています。
イヌリンは腸で水分を吸収するとゲル状になり、一緒に摂った糖質の吸収を抑える働きを持っています。また腸内で善玉菌のエサとなるため、腸内環境を整える効果を持ち、ダイエット食品などに多く利用されています。
糖尿病の予防に
水溶性食物繊維のため、水に溶けてゲル状となり糖質の吸収速度を緩慢にし、急激な血糖値上昇を抑制します。結果としてインスリン産生に負担をかけず、糖尿病予防が期待できます。
腸内環境を整える
イヌリンは、胃や小腸を抜け、大腸に到達するとフルクトオリゴ糖に変わります。フルクトオリゴ糖は、ビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やし腸内の環境改善に効果があります。このイヌリンの「プロバイオティクス」効果でもある整腸作用が、苦しい便秘解消に効果を発揮すると言われています。
ダイエットに便秘解消
水溶性食物繊維のため、腸の蠕動運動を活発にし、便秘解消に効果的です。また、糖尿病予防にも効果がある、血糖値の上昇を抑制する効果が、インスリン産生を抑制することから、低インスリンダイエットの食材としても注目されています。
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